9月~10月にかけてはグラブの修理ご依頼が極端に入る時期でもあります。

現状は1日にレース切れが3-4件、破れ修理3-4件のお申し込みあります。

レース交換は出来るだけその日に(1-2本の範囲)仕上げるよう努めますが全交換

や他の部分との複合の場合はお預かりとなってしまいます。

DSC01096
DSC01095
1-2本のレース交換の場合はだいたいが今から使う、明日試合という具合に超特急

仕上げをご要望されますが、スタッフでも出来る人間、出来ない人間がおりますので、

即席対応が難しいこともあることをお含みおき下さい。お預かりしての施工の場合もあります。

破れやパーツ交換、本格的にミシンを使う系に関しましては最低1週間以上~3週間

を目途に仕上がるよう頑張っております。(順番待ちとなりますのですぐに施工できません)

 

ここからがボヤキになってしまいます。お客様はグラブ修理を恐らく簡単に考えられておられる

傾向が強く、例えばちっちゃな破れだったら、ちょっとミシンで縫えばいいのではないかと

思われますが、大小関わらず、グラブ縫製の場合は一旦グラブを分解します。

中のアンコというか中綿を抜いて縫う、もしくはくるっと裏返してあて革とともに縫い付けます。

もちろん、レースはその部位においては全て外します。これがまた厄介で、そのレース

は再利用しますので、元に戻すためには同じようにはめ込んでゆかねばならず、クセが

ついてヨレヨレのレースと格闘します。

 

球児先生では例えば10,000円の修理の場合、8時間~12時間(内容により異なる)

かかることがそこそこあります。仮に10時間かかったとすれば時給換算したら1,000円!

材料費や店舗費用などの維持費は除外して。そう考えると利益は出ません。

ただ、熟練の職人さんで修理を専門にやっておられる方はそこを2-3時間で終わらせる

ことが出来て利益もでるのでしょう。はっきり言うと弊店は不器用でトロいです。

量販店や一部のお店では修理を受けることに消極的なのはそこにあるのかもしれません。

しかも早くやってすぐにやってと言われればプレッシャーがかかってしまいます。

 

ご依頼される方は大切なお客様なので、出来る限りご要望にお応えしたいですが、

せめてもう少し早めに修理の計画を立ててください。グラブも人間の病気と一緒で

早期発見、早期治療です。手遅ればかりが気になります。さらに仕上げは早く、

となれば治療方法も雑になってしまう可能性もあります。革自体が硬化したりウロコ化

すれば縫えないです。魔法の治療はありません。

余裕をもって修理計画をお願いいたします。