グラブメンテナンスで一番多いのがレース関係です。いわゆる紐ですが、切れたので
すぐに修理してほしい!というケースです。球児先生では紐交換職人は2人いま
すので、何もなければ30分~1時間で仕上げます。全紐交換の場合はもう少し
お時間をいただきます。
野球用品の買取/販売の中で最重要で一番キモになるのがメンテナンス部門
であり修理部門であると考えています。ただ単に買取→販売ではその商品に対して
の責任や愛情もなく、フリマアプリの個人売買と変わらないのではと思っております。
さて、その中でも基本中の基本がグラブレースとなります。ただの紐と侮るなかれ!
球児先生では1回あたりの紐の仕入れは約1,000本単位となります。
タンナーさんからの牛の革1枚(とは言っても半分に割っているので半頭分)を
1つのカラーの単位として1枚をうどんの麺のように細く切ってもらいます。そうすると
180㎝の長い紐が約100本、120-150㎝のものが20-30本出来上がります。
例えば黒のカラーだと120-130本ほどができますので、他のカラーを7-8色選択
すれば1,000本ぐらいになるのです。
に差が出てくることです。よく言われるのが夏革と冬革で硬さが違う、ということです。
理想とするのは、柔らかくフレキシブルでしっとりとしているものです。使いにくいものは
硬くて針金のように曲げにくく、結びにくいものです。これは本当にどれが入ってくる
のかくじ引きのようなもので、ヨロコビとラクタンの連続です。できるだけカンナで漉いたり
オイルを塗って柔らかくしたり、工夫はしますが、意外と手ごわい相手ではあるのです。
ちなみに、グラブで使用する革とも異なり、引っ張り強度に強い硬い繊維質の多い
革がレース用となります。グラブレースは1軍・2軍ともに販売していますので、
ぜひ1度、紐交換をチャレンジしてみてください。