買取りをさせて頂きましたグラブを店頭出しするために値付けなどの作業をしていて

ギモンと違和感を感じましたので比較対象をしました。良い・悪いは個人の好みや

使いやすさもありますので別にして、これだけの個体差があることを実感したのです。

(※中古ですので、ご使用環境やご使用条件にもよって異なる為、もともと同一

条件としての比較対象は無理があるかもしれませんので予めお含みおきください)

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このグラブは久保田スラッガーの硬式グラブですが、お1人の方から同梱包にて同時に

買取りさせていただいたもので、ほぼご使用状態も同じぐらいでした。はじめは同じもの

だという認識しかなかったのですが、持ってみると重さが違う?何故?と感じたのです。

1個のグラブだと気が付きません。

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重さを計ってみました。軽い方が514g、重い方が574g、その差は60g。大きい。

何が原因か?グラブを比較するとわかるのは、グラブポケットに顕著に表れる色の濃さ

です。それはずばりグリスの量であると思われます。グリスが多いと表面の革に浮き出てきます。
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さて、それではこのグリスが多いことが悪いことなのか、グラブのポケットに浮き出た油はほとんど

の人が敬遠します。もちろん、グリスパンパンでグラブレースの穴からはみ出るほどの場合は

重すぎるし論外ですが(新品でそんなグラブは売ってないです)デメリットばかりではなく、

多いグリス量はいい面もあるのです。ポケットに染み出た油をわざわざ作り出すパターンも

あって『油だし』をする人も。染み出た捕球面は平裏と表のポケット部分の革との密着が

高く、しっかりと固定しますので、頑丈になって型崩れも防ぎ、安定したフィーリングを得る

ことが出来ます。巨人の坂本選手が試合中、毎回マイグラブを冷蔵庫でキンキンに冷やす

のは、グラブをしっかりと固くするためといわれています。主にしっかりとグリスを冷やすことで

形が安定するからだと思います。

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半面、デメリットは重くなること、油が浮きすぎるとねちゃねちゃと革が粘ること、すなわち

革の呼吸する穴がふさがって革自体が『ぬっぺり』として汚れやにおい、雑菌が増殖しやすく

なってしまうこと、平裏に『シワ』ができやすくなってしまうことなどもあります。一長一短ですね。

あなたはグリス小盛派?グリス大盛派?どっちもありですのでお好みで。