日本にはほぼ見られないグラブメーカーがアメリカには存在します。デザインや機能性といったものではなく、皮から『革』への加工が最大の特徴です。個性的な革を使っているメーカーさんは日本では久保田スラッガー(ステアレザーです)が特徴ありますが、もっともっと個性的でいて唯一無二の『革』を使っています。インパクトがすごく、一回使ってみたいグラブに仕上がっており、レトロちっくでずっと長く付き合っていけるグラブだと思います。
こちらはNOKONAです。やぼったさは消えて洗練されたデザインでよりスタイリッシュになりました。カッコイイですね。
そのメーカーは【shoeless joe】というグラブ専門メーカーです。アメリカではよくNOKONAと比較されていますが、NOKONAの方がメジャーで洗練されておりメジャーリーガーも使っていますので、日本でもなじみがあるかもしれません。なにせかっこいいし大人で渋い感がバリバリですね。一方の【shoeless joe】のグラブはマイナー(販売代理店はアメリカ全土を網羅していますが)ですし、すこしやぼったい感があってさらに1900年初期のオールドちっくな雰囲気バリバリなので好みがはっきりと分かれるところです。
初めてこのグラブを見た時はメーカーの名前にインパクトを受けました。shoelessjoeって直訳すると裸足(靴がない)のジョーです。
さて、グラブメーカーである方の名前の由来は下記になります。Wikipediaで調べると出てきますので抜粋させていただきました。【】内文章となります。↓ 彼から屋号を付けたのだと思われます。
【アメリカメジャーリーグの元野球選手(外野手)。サウスカロライナ州出身。マイナーリーグ時代、足に合わない小さなスパイクしか持っていなかったジャクソンは、靴擦れから足によくマメが出来たため、ある試合でスパイクを脱ぎ捨てて裸足でプレーした。この逸話から、「シューレス(裸足の)・ジョー(ShoelessJoe)」という愛称を持つ。1919年に起こった八百長事件「ブラックソックス事件」で球界を追放された、「悲運の8人」の1人である。】
こちらがジャクソンさんの写真です。Wikipediaから抜粋させていただきました。
どんなグラブ(革)なのかというと【鞣し/なめし】にあります。鞣しの方法はおおまかに2種類ありましておおかたはクロム剤(化学薬品・硫酸系)で、その他は植物由来のタンニン剤を使用したタンニン鞣しとなります。Shoeless Joeはこのタンニン鞣しという手法で作られた革を使っています。しかもこのタンニンは100%タバコの葉っぱを使用しております。プラス恐らくですが(間違っているかもわかりません)匂いや肌触りからオイルドレザー仕上げではないかと思われます。オイルドレザーとはタンニン鞣しを施す際にオイルを染み込ませて革をよりしなやかにし、耐久性を増した革の事ですが、それにより油は水を撥き・革の収縮を防ぎ・カビ菌に侵蝕されにくい特徴をもちます。全てが自然由来なので革の風合いが経年数を重ねるごとに光沢が増して色の変化、肌触りの変化を楽しめます。「革を育てる」という楽しみを味わうことができる革です。オイリーな雰囲気なのでボールが滑る印象もありますが、実際はそんなこともありません。このような革から作られたグラブってどんなもの?という興味が湧いてきましたので、実は内野用のグラブを2個だけアメリカより仕入れてみました。また機会がありましたらお店に寄って頂いて、実際のShoeless Joeを手に取ってはめて頂き、匂いを嗅いでいただけたらと思います。
Shoeless Joeのグラブです。渋い!アダルトな雰囲気が存在感を増しております。ハンドメイド感も満載です。