買取りを仕入れの生業としていると実にいろいろな野球用品が持ち込まれてくる。
訳あり・訳なしからビンテージ、プレミアの付いたものまで玉石混合だ。その中で
販売するときの適正な価値を見出して持ち込んだお客様との納得、合意をしてやっと
買取させて頂くに至ります。

中でも厄介なのが、プレミアの付いた(と思われる)野球用品だ。
例えばジャイアンツの阿部選手が2010年に使用していたミット(仮にこれは架空です)
なので、希望価格は500.000円、などである。選手のサインも入っていて
刺繍もある。本物です!とお申し込みを頂く。これには本音を言うと限りなく本物かも
しれないが、実際は真偽の判別はわからない、というところなのです。
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      アメリカのオークションでは比較的当たり前ですが、日本でも本物であることの

      証明として保証書とリンクするシリアルナンバー入りホログラムシールが商品と保証書に

      貼られていてしかも発行元が信用できる機関であってはじめて本物とみなされます。



これをお読み頂いているお客様で阿部慎之助選手の大大大ファンの方、このミットを弊店が販売
した場合、売値設定を600.000円(500.000円で仕入れて)とするとこれだけの条件で大金のお金を
払って買われますか?ということになります。

希望と期待と妄想を含めても売買が成立するのはざっくりと十分の一ぐらいが適正なのではと思います。
ネット上ではこういった真偽を鑑定して本物として販売しているプロフェッショナル集団もあります。
どのような条件を満たせば本物!となるかは分かりませんが、
少なくとも弊店スタッフは全員、プレミア関係の知識は持っておりません。
順当に地道に即使用できる実践向けの商品を対象としているのです。もちろん、
プレミアものでも買取りはさせて頂いております。

例えばブック〇フさんに作家の直筆サインが入った本を持って行ったとします。
どのような査定が下されるか、というと、なんと落書き扱いで逆に査定額は下がってしまう
傾向にあるのです。そこまではもちろんいかなくとも、「阿部慎之助」という(架空です)刺繍が
入っていてもせいぜい通常の買取査定金額に少しだけお気持ちぶんを上乗せさせて頂く、
ということになってしまいます。

弊店は買取りのプロではあると
思っておりますが(異業種ですが25年以上の実績あります)、万能ではなく得手不得手
があって、全くの素人な部分もあります。今はテレビでよく見かける「メル〇リ」や
個人売買サイトですが、取扱い件数も多ければトラブルも多発します。もちろん、
正常な取引が大半で、世の中に認知されていますので安心ではあると思います。
しかしながら、買取りのプロから申しますと、顔の見えない、または出所のはっきりしない、
特に「ノークレーム・ノーリターン」という条件を一方的に提示される
(然るべき理由と根拠がある場合は別です)売買取引はどうしても警戒心が先に立ってしまいます。
皆さまはいかがでしょうか?

少し話がそれてしまいましたが、プレミア・ビンテージなど付加価値のついた野球用品
につきましては、通常の買取査定の範囲内ということでの金額ご提示となりますこと、
ご理解を頂けましたら幸いです。どうか期待しないでください。。。。よろしくお願いします。