弊店ではグラブのオーバーホールや修理についても承っていますので、毎日数件の問い合わせや
依頼なども入ってくる。あの小さなお店ではこの様な大掛かりな道具(八方ミシンやトントンマシーン)
は揃えることもできず、ましてやスタッフが接客しながらのながら仕事なんてとんでもないので
専門の工場へ出して、プロの職人さんにお任せしている。もちろん、ヒモの交換やちょっとした
ことはお店で出来る範囲である。また、別にメンテナンスセンターなるものもあって、そこでは
オーバーホールや修理ではなく、買取りさせていただいた野球用品を店頭デビューさせるべく
中古の野球用品をいろいろとメンテナンスするところでもある。
よくインターネットのサイトを見ていると、型付け職人が出てきて、「ウンチク」を披露している。
このグラブは「こうだ!」と言わんばかりの勢いで、ノウハウを公開している。すごいなあ、と
思ったりもするし、自分はここまで自信もないし、習ったこともない自己流だからだ。
ただ、腕を組んで鼻息荒く、【○○ラーメン店】の店主のような自己顕示欲が入ったものは苦手である。
たまにオーバーホールや修理の問い合わせで、型付けとは逆に『カッチカチ』にしてほしい、という
依頼も入る。ふにゃふにゃでボールをキャッチしにくいのだそうだ。結論から言ってしまうと、
『覆水は盆に返りません』ということだ。盆にこぼれた水をそっと集めてはコップに移すぐらいは
出来るかもしれませんが、特に湯モミ・型付けされたグラブで「へたった」場合は復活が困難です。
困難なメーカーはやはりスラッガーです。出来る限りはやらせていただきます。頑張ります。
例えば特殊加工した革を革入れ補強をします。また全ヒモ交換もあわせてします(オーバーホール時)
また、洗浄してオイルを抜いた革を乾燥することで少しは硬さを取り戻します。
しかしながら完全にはリセットできません。だから、型付けという作業は後戻りができない加工
であることもご承知ください。オイルの塗りすぎもヘタリの原因となります。愛着があればこそ
ついつい過保護になってしまいますが、ここを肝に銘じておいでください。それでは。