毎日、野球用品の査定をご提案しています。
球児先生の査定お申込み時には「ご希望額」や「ご購入額」をお聞きする項目もございます。
ご希望額に関しましては、なかなかハードルが高い数字をご提案されることが多く、
正直に言って届かないケースの方が多いです。また、ご購入額は7-8割の方
が定価をご申告されます。人間の心理としましてはもちろん安く買って高く売りたいので、
お気持ちはよく理解できます。
乖離があるのですが、特にお気持ちがこもった、高額で良質のオーダーグラブの場合
が多くなります。頑張って買ったグラブが売るとなるとこんなに安いのか!他ではもっと
高いはずだ!とそのグラブの価値を否定されたお気持ちになられるのでしょう。
ごもっともです。時々思うのですが、ものの「価値」を金額で評価する場合はその
ものを「鑑定」とするのか「査定」とするのか2通りあると思います。いいものの
本質を評価するのが鑑定、いいものが売れるかどうかを評価するのが査定だと考えます。
球児先生は買取業者でそれを売るための仕入れ金額が査定額となりますので、
そのグローブの本当の価値を鑑定評価するのではなく、流動的な市場価格を見据えた
販売予想価格の仕入れ額となります。
鑑定の「鑑」(かがみ/かんがみる)には、「見分ける」という意味があります。
その道の専門家が、鑑定対象の真贋を見分けて、その価値を判定する、
という意味を持っています。代表的なものとして、古美術品・ブランド品・宝石・
骨董品などですが、高価ではあるが値付けが明瞭ではないものも多く含まれ、
市場的な流通価値というより、そのものの本質のみに値段(価値)を付ける場合が多く、
換金・交換・売買となるとまた別の話となります。ちなみに、球児先生は鑑定
はあまり得意ではありません。例えばプロ選手が使用していたグラブ(プレミア付き)
を科学的、統計学的、感覚的な分析をすることが難しく、何の根拠をもって
その値段なのか、明確にこたえることが出来ないからです。
査定の「査」(さ/しらべる)は、「審査」や「調査」などの言葉に使われるように
「しらべて考えて明らかにする」という意味があります。「定」には定めるという意味があります。
すなわち「査定」とは、「調べた上で決める事」を意味します。
査定には使用感・ニオイ・手触り・雰囲気までも加味しながら総合的に判断を
させていただきます。鑑定とはまったくの別物で、そのものの本質的な価値よりも
「売却できそうな価格」の仕入れ額であり、常に変化する市場的な流通価値に
比例するものであります。よって、当時のご購入価格が高かったから、高い査定額
であるとは限らず、もしそれが特価や処分品などで流れていれば、査定額は低くなって
しまいます。もっとわかりやすく言えば、オーダーグラブで刺繍を入れた場合、
一般的なプレーンなグラブ(オーダーではない普通のグラブ)よりも査定額は3割
以上安くなる場合があります。
長々と屁理屈こねてしまいました。お許しください。
野球用品を売るのも買うのも球児先生をよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。