カビは汚れと違い「菌」により発生しているため、から拭きなどをして一見綺麗になったように見

えても、きちんとカビ菌を除去しないと必ず再発してしまいます。特にグラブの場合はフツーの

革製品とは異なり、かなりハードでタフな使用をしますので、汗(水分)の供給は万全でカビ

を培養しているようなものです。また、これからあのジメジメの梅雨に向かってさらにカビさん

の環境は居心地のいいものになってゆくことでしよう。

 

さて、グラブの場合は前述しましたとおり、ハードでタフな環境にさらされるので、気が付いた

時は既に手遅れで、その侵された革は「覆水盆に返らない」のでございます。写真でも判別

出来ますが、あの点々としたシミのような跡はどうやっても元に戻りません。

特にその培養元となるのが恐らくですが、中の中綿(アンコ)となると思っています。でも、

このアンコは外からは確認出来ないし、たとえアンコを見ることが出来ても、カビの存在を

確認できません。カビは見えないトコロから徐々に忍び寄るのです!

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この点々が確認できてしまったら後戻りはできませんので、せめて今後のグラブさんの余生を

考えねばなりません。現状維持をどうするか?!にかかってくるのです。カビ問題は常ですね。

カビの侵略をストップするには

 

1 ホワイトビネガー(酢)でグラブ全体のカビを拭き取る。

消毒&消臭に効果があります。原液は酸が強いので50%ぐらいに水で希釈して

下さい。普通の穀物酢でもいいのですが、無色透明のHEINZ ハインツの酢が

おすすめです。スーパーでも売っています。

 

2 消毒用アルコールでグラブ全体のカビを拭き取る。

今は身近にどこにでもありますよね。カビにはこれがいい

     ので、弊店ではアルコールを利用しています。注意点として原液は色落ち、シミに

なるリスクがあるので薄めてください。薄めすぎると効果がないので、20-30%ほどの

水で薄めてください。

 

 3 乾燥&保管には重曹。

    主にカビ臭を除去するには比較的安全で効果を発揮できるものです。

    具体的には軍手や綿の手袋などを用意して(粉を入れるので目が細かい方がベスト)

    そこに重曹を詰め込んでグラブに入れる手と同様に手袋をそのまま入れてください。

    そのまま1週間の乾燥放置です。すっきりと臭いがとれます。もちろん、手袋の手首
    部分は粉がでないように輪ゴムで止めてくださいね。

    弊店では特別にオゾン発生装置を使用しています。

 

4 最後にサラサラ系の浸透するような(ミンクオイルのような重いのもでない)オイルを。

    革の底まで(イメージ)浸透するようなサラサラオイルがイイですね。

    タップリと塗って2-3日そのまま陰干しです。これで比較的長生きできるグラブ

    へ変身できます。

 

以上です。

カビ問題は永遠です。

何度もこの話題でブログも書いています。カビは対処できる→スッキリとれる!

と思っておられる方も多く、検索で弊店とカビについてヒットすることもあるようですが、

カビ発生=チィーーーン。。。ということで無理です。覆水は盆には返らないのです。