『入る?入らない?』 何が?って感じですが、球児先生における革への再染色の
状況なのです。弊店ではオーバーホールなどグラブのメンテナンスを行っていますが、
その際にリクエストがあれば染色もさせて頂いております。通常の染色については、
買取りをさせて頂いたグラブを販売するために経年劣化して色が薄くなってしまった
グラブや一部に色の抜けがある場合には染色をし直します。ですので、ある意味、
日常的にやっている加工でありますが、グラブ自体のご使用状況によりまして、出来る、
出来ないが発生してきます。要はオイルがいっぱい染み込んだグラブは染色の革用塗料が
入らないのです。はじいてしまうのです。通常の状態ぐらいのグラブ環境でしたらすんなりと
入ってゆきます。ですので、全てうまくいくか保証出来ないところがあります。
う~ん、すんなりと入った。快感です。
あ~あ、はじかれてしまった。オイル含み過ぎ。残念。。。。
染色まで手掛けるところは全国的にも数は少ないと思いますが、上記のように失敗の
リスクも考えられるからです。また、染色といってもかなりの制約も発生いたします。
グラブの【ハミダシ部分】も一緒に染まってしまいます。
色にもかなり制限があります。例えば、ダーク系から明るいライト系には染めることが出来ません。
黒→オレンジ・黄などがそうです。茶色系も同様で、茶→黄も無理です。
逆の場合は可能でありまして、黄・赤・オレンジ→黒・茶などがそうです。結局はその
色の上からさらに上塗りをするだけですので。一番はかつてのカラーを再度濃く塗り直しがベストでは
ないでしょうか。詳しくはご相談下さい。
染色の最後には色落ちを防ぐため、または安定させるために変性ウレタン系樹脂を吹いて
乾燥させます。これで仕上がりですが、最初はどうしても若干の色落ちがあります。
そのうちに落ち着いてきますので、いい塩梅となるハズです。それでは。