秋になるとたくさんのグラブ買取りをさせて頂きます。シーズン終了ということで、全体的には

愛用度が高い、気合と年季の入ったものが多くなります。その中で、再生できるものはオーバー

ホール級のメンテナンスで復活の活路を見出します。

そんなグラブの中でほとんどしなければならない作業はヒモ交換です。ヒモ交換はほぼ全ヒモ

替えとなりますので、グラブの中まで様子を見ます。そうすると、お写真でも判る通り、ほぼ

全てのグラブにグリス切れを見受けます。グリスが完全になくなっていれば、まだいいのですが、

大抵は『はなくそ化』していて捕球面の革(手のひら部分)に違和感を生じさせてしまいます。

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硬くてコロコロとした『はなくそグリス』はグラブのイボのようにグラブの上から触れても

コリコリ・グリグリしていて、少しイラッとさせてしまいます。ご存知のようにグリスの大切さ、

役割はグラブにとっては大きなものです。ですので、グラブレースがやばくなってきたときは、

(カピカピで切れそうな場合)少しお金はかかりますが、【全ヒモ交換】をお勧めいたします。

その際には必ず内部のお掃除とグリス補充をリクエストしてください。

グリスは意外と職人技が必要で、『全体的にムラなく薄く広く』が基本です。入れすぎると

グラブが重たくなってしまい、革の表面にもオイルが滲み出てきて←(ポケット全体に広がる

オイル染みはよく見かけます)、使用しているうちに同じ部分でキャッチを繰り返すと、グリス

に偏りが出てきて、『はなくそグリス』を誘発してしまいます。

ですので、こういったメンテナンスは出来るだけ【いい職人がいる店】でご依頼してください。

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※話は少しそれますが、

修理の際、ヒモの一部だけを(切れた所)12本と交換される方がほとんどですが、新しいヒモは

そのグラブにはほぼ馴染みません。時間がかかります。新しいヒモは硬くて折り曲げ、収縮性もあまり

なく、少しグラブの型にも影響してしまうのです。今まで、パコパコと簡単に開いて閉じてが

出来ていたものが、一部出来なくなって、型が変わる可能性がありますので、それだったら

均一にヒモを全て替えることでバランスをとれますし、ついでにグリス補充も出来るのでこちらがおすすめです。お金かかるのが難点なのですが。。。。。