特に暑い夏にはとんでもなく汗をかきます。グラブの中はさらに汗ベトベトで練習が終わった後の

濡れた中の革は(平裏)夏の暑い日差しで一気に乾燥してしまい、とうとうカピカピ状態に。

ひび割れをおこしカチカチに固まってしまう。こうなると球児先生マジックをしてもどうしようも

なくお手上げなのです。
 
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      ↑ カピカピ。。。。オーマイガァーーーーッ!

そこでどうするか?以前にもご説明をしたと思いますが、対処療法的に【ごまかす】のが必殺の

【研磨/ケンマ】なのであります。革が復活するでもなく、艶・コシがでるものでもない、ちょっと

さみしい、しかし、仕方がない唯一の方法であります。なぜさみしいのか?単純に物理的に革の厚み

3分の2に薄くなってしまうからです。革の上層部でカピカピに硬化した部分を削り取り、ひび割れ

している割れた部分の底の高さに合わせてフラットにしてしまうからです。部分的には中にあて革を

施す場合もあって強度を確保できる場合もありますが、場所によります。

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          かなりご愛用度が高く、気合が入ったグラブでした。ミズプロなので、復活の可能性を信じて
    大がかりな手術をしています。広範囲にわたる平裏研磨はもちろん、色の染め直し、ヘリ革
    交換、親指・小指袋交換、ヒモ全交換などです。平裏は上部写真(ゼットのグラブ)の状態
    と同様のカピカピ具合でした。

研磨すると確かに肌触りが滑らかですべすべ・つやつやなのですが、耐久性がなくなって破れやすく

なるというリスクもあります。要するにごまかしなので、一度死んだ革は『覆水盆に返らず』なのです。

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それでは、どうするか?ですが、マイクロファイバーなどの吸水性能が高いタオルを持参してください。

とくに水泳などプールで使用するような実用的なものがおすすめです。野球は攻撃と守備がありますが、攻撃時にはグラブやミットは使用しません。その時に丸めてグラブやミットの手入れ部分に入れておいて

下さい。汗を吸い取ります。もちろん、雨の日や練習が終わって帰宅後のメンテナンスにも活用して

下さい。メンテナンス=オイルと思われるか方も多いですが、間違いです。もちろん必要ですが、オイルは1ヶ月に1-2度で十分ですし、それ以上だと革にいろいろとトラブルを引き起こします。

メンテナンス=水分管理なのです。水分量が多い時は市販の乾燥剤(グラブ用にあります)がいいですね。

手入れ部(平裏)に入れてビニールで密封してください。それでは、グラブさんをお大事に。