新聞で知りました。現在、淀屋橋にあるミズノ本店が近い将来に引っ越しする

そうで、なんと!弊店の数百メートルしか離れていない場所です。阪急梅田駅

近くの茶屋町という場所で、どちらかというと若者が集う活気ある街で

オリンピックを見据えて勝負に打って出る作戦の模様です。もしその時まで

球児先生が生き残っていたら、ミズノ本店を行かれる際にちょっと立ち寄ってね。

 

さて、グラブにまつわるお話を続けておりましたので、この際、さらに追っかけ

自分がメンテナンス上に行う作業の一部をご紹介いたします。

中古を扱っていると、どうしても癖のある「型」にぶつかってしまいます。

この「型」は人それぞれ個性的に異なっており、少しずつ育ててきた歴史の顔でも

あります。しかし、一般的には6-7割ぐらいの人が手にはめて違和感がないようにして

販売することが中古専門店なる使命ではないかと考えております。もちろん、

「型」は自分で育ててゆくものですが、野球をやっておられる方は玄人ばかり

ではなく、底辺の草野球・キャッチボールしかしない人も多く、そんな人たちも

今度はショップがお客様を育ててゆく立場でもあるのです。

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メンテナンスの最後の工程に行うのが型づけです。出来るだけ新品時のような

状態の型であり、しかし実際に手にはめると柔らかく、しなやかな可動部があって

ソフトに「パコパコ」できるものが理想です。固定させる為に挟み込むのは

ソフトボールです。硬・軟式のボールは小さすぎます。ボールを挟んだら、

ホームセンターで販売している荷造り用ラップでグルグル巻きにしてしまいます。

結構きつく縛ってしまいます。この時のグラブは少し水分が含まれたしっとりとした

状態です。(スプレーボトルに50度ぐらいのお湯を入れて吹きかけたりすることも

あります。真似はしないでください。シミになることもあります)

ラップだと強弱をつけやすいです。ちなみに写真の「型」つけの対象は内野用

グラブです。意識する所としては、土手中央部を常にフラットにすることで、

折れ曲がらないように直線が出るよう努めております。可動部はあくまで

親指付け根部分と小指付け根部分です。そうすると空間は三角形の形がでます。

先端は親指と小指がくっつく形です。これはあくまで内野用ですので、外野となると

また異なってきます。一般的に理想かどうかは謎ですが、私自身やお客様がはめてみて

直観的に【良い型】と感じるところにたどり着いた結果です。
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